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今回は高齢化が進む日本でゴミ屋敷問題が今までより深刻化するのではないかという記事を見ましたのでそれについてゴミ屋敷片付けを行う業者の立場からコメントを書いていきたいと思います。

参考記事：＜ごみ屋敷＞条例ありは１６％　大半高齢者、主要市区調査
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161023-00000005-mai-soci

こちらの記事を参考に話を進めていきたいと思います。

今回、私がこの記事を見て興味深いと思ったことは全国の県庁所在地と政令市、東京２３区のすべての市町村、合計７４市区にアンケートを取ってゴミ屋敷に対処する条例を制定しているところがあるか確認した結果、全体で１２市区にとどまったということでした。
特に神戸市などは周辺に影響があるゴミ屋敷の存在を確認しているだけで約１００件と回答し、大阪・京都がそれぞれ８５件など把握している自治体だけで３９０件、苦情件数は720件と調査している市町村だけでもこれだけの件数が実態として把握しているということでした。

相模原市などは実態を調べていない市町村ではありますが大半の市町村がゴミ屋敷の実態を調べていないことが多いと思いますのでこの数字の何倍もの数が実際にはゴミ屋敷状態として存在しているものと思います。

ただし、これは一般的に高齢者に限らず、ゴミ屋敷を作る住居者が問題なのではないかと思われがちですが調査している市町村のうちで苦情が入る家の住居者の多くが高齢者で７０代以上の方が半数以上を占めているという実態があることやそれまでゴミ屋敷化していない家がゴミ屋敷とかしてしまっているケースが出てきていることが問題と思います。

実際、上記で書いてあるゴミ屋敷というのは地域住民や市町村の役所関連の方が確認している件数であり、潜在的なゴミ屋敷は気づいていないだけで相当数が存在しています。
私たちが手掛けるゴミ屋敷の大半はそんな存在を知られていない隠れゴミ屋敷といえるものが大半です。

では、なぜここにきて高齢者のゴミ屋敷が増えているのでしょうか？
一般的には配偶者などをなくしたケースなどから考えられる精神的な問題や、糖尿病や脳梗塞などの体調不良からくる片付けに関する虚脱感、高齢化が進むことで増える認知症から始まるゴミ屋敷化などいろいろな原因があげられますが一般的には高齢化が進むと人間関係が希薄になりやすいなどの原因も考えられます。

特に女性よりも男性高齢者は会社などとの縁が切れると人間関係が疎遠になることが多く、親類や友人など頼ることができないことからゴミ屋敷化してしまうことも多々あるようです。

そのような中でも高齢者のゴミ屋敷は若い人が作るゴミ屋敷よりも多くの問題があります。
一つ目はゴミ屋敷の中でも衛生的に悪い環境になりやすいケースです。
食べ物や飲料などを忘れたりすることが多く、腐ったものが散乱しているケースも存在します。
また、腐ったものがゴキブリやネズミなどをおびき寄せ、部屋の中が荒廃し、衛生面においては更なる問題を抱えることになります。
そのようなことからも高齢者のゴミ屋敷化は今後更なる問題をはらんでいると考えられます。
ただ、この高齢者のゴミ屋敷問題の一番の問題は普通に暮らしていた人が高齢になったことで色々な原因からゴミ屋敷を作ってしまう可能性があるということです。
今までのゴミ屋敷を作る原因はあくまで人の資質の部分が多いと思われてきましたが実際に近年は一人住まいをしていた高齢者の家がゴミ屋敷化したことで身内や家族の方が自分たちではどうしようもないことから依頼されるケースが多くなっています。
ゴミ屋敷問題はより社会問題にもなり得るところまで来ており、相模原市でもどのように今後対策を行っていくのかが問題になってくると思います。
私が思うところでは高齢者のゴミ屋敷問題は間違えなく増えると思いますので記事にも書いてある通り、国や市町村もある程度のところで片付けを行うことができるようにしていくことがより多くのゴミ屋敷を減らすことにつながると思うので早急にこのような問題にも取り組んでもらえるといいと思います。
もしくは地域などの取り組みの一環としてどのように高齢者住居者たちとの連携を取るかなど色々な方法を模索し、事前にゴミ屋敷問題に発展しないようにする方法などを考えてもらえればいいと思います。
どちらにしてもこれからより深刻になる高齢者問題についてはより一層社会全体で取り組む必要を感じた記事になりました。

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